「…僕が殴られてる時に来てくれたんだよ」 でも、焦っていた私を横目に、ヨウの言葉は全く予想していないものだった。 「…えっ」 思わず私が反応してしまう。 「…全く、男の中に突っ込んでくるとか、命知らずだよね美桜は」 ヨウは初めて、私の名前を呼んでくれた。 それが少しだけヨウとの距離が近づいたように思えて、私はひっそり喜びを感じていた。