「あんな可愛い下着……やっぱり」



食卓の上で腕組みして眉を顰めてる椋太朗。



まだ下着の話してんの……?



呆れて物も言えないわたしを余所に、



「一人暮らしの理由は男かっ!」



一人とんでもなく勘違いな結論を導き出した。



「アカンアカン!! 桜菜は俺のお嫁さんになるんやで!! 他の男なんかアカン!!」



挙げ句、存在しない男相手に怒りまくり……。



もぉ……。



誰か止めてよ。



この勘違い暴走男を……。



「彼氏が居るならとっくに椋太朗のこと追い出してるよ」




仮に彼氏が居たら、彼女の部屋にこんなの居たらビックリするだろうしね……。



「なんやぁ~。俺の早とちりかぁ~」



こう言って胸をなで下ろして、椋太朗はその場に座り込んだ。



これに懲りて少しは大人しくしてくれたらいいんだけど……。



「じゃあなんで?」



そうはいかないか……。



すぐさまわたしの方に近寄ってきて、しつこく問いかけてくる。



多分、悪気は無いんだと思う。



単なる好奇心なんだろうけど……。



今は言う気にならないよ。