俊明君はすんなりと了承してくれた。





ホッとしながら俊明君の隣に立ちながらステージで歌ってる出演者の生徒を眺めてた。







「!?」






肩に手を回されて驚いて俊明君を見上げるけど、ステージから目を逸らさずに聞いている。







肩を抱かれるなんてちょっとイヤで半歩俊明君とは反対側へずれて腕を避けてもらおうとする。





だけど全然外れてくれない。体が強張ってピンと真っ直ぐ立ちになる私…。






どうしよう。1曲だけだし我慢する?





あとちょっとの辛抱だし、ヤメテって言って険悪になりたくないし、我慢すれば……







そう思っていた私の肩から俊明君の手が外れた。





ホッとして強張ってた体から力を抜いた瞬間、今度は腰に違和感が走った。






「きゃあっ!?」






私の悲鳴は体育館の熱狂に紛れて聞こえない。







腰に…腰にっ俊明君の手が回ってる!





これはいくらなんでもやりすぎだよ!






「俊明君、離して!!」





離れようと押し退けるのにビクともしないで、平然とステージを見てる俊明君に怖さが出てきた。