優しく奪って

『お前体育館のステージプログラムの進行係サボるなよ。』





中に入って来た男の子が腕に付いてるの腕章の様なものを外しながら近付いてくる。





『1つのバンドの持ち時間30分もやったんだ。タイムロスな進んでるんだろ?
進行係なんていなくてもちゃんと進んでるんだろ?』





頭を掻きながら面倒臭そうに答える護君に近付いてきた男の子は外した腕章を押し付けた。






『滞りなく進行してても、監視は必要だろ?

今10分の中休憩だから探しに来たんだ。

お前も一応生徒会役員なんだから仕事しろ!』





押し付けられた腕章には生徒会という文字が書かれてる。






護君もしかして私と居るために生徒会の仕事サボろうとしてた?






一緒にいたいけど…そしたら他の人に迷惑かかっちゃうんだよね?






だったら仕方ないよ。律ちゃんに電話して一緒に居てもらうようにお願いしなくちゃ。






「護君、仕事あるならそっちに行って?私律ちゃんに電話して合流するから。」




携帯を取り出しながら言った私の体が急に後ろに引っ張られた。