緊張とかじゃないよ。
護君の見た目に完全に強張っちゃってるんだってば。




そんな事絶対言えない…。





「ひゃっ…」



俯いた私の手首を護君がグイッと掴んだから、思わず変な声をあげてしまった。





そのまま自分の胸へと持って行かれて、引っ込めようとする私にニカッと笑ってこう言った。







『俺も超きんちょーしてるんだ！ほら、心臓の音すごいだろ？』






言われて手の方に意識を集中させたら、すごい早さで心臓が動いてるってわかった。






「本当だ…すごい速い。」





思わず呟いた私が顔をあげると、そこには照れ臭そうに笑いながら私を見てる護君と目が合った。







ちょっとつり目だと思ってた目は、笑うと目尻が下がってて、以外にも優しく見えて


私の胸もドキドキと、さっきまでとは違う音を立てて鳴り始めた。