「良かったです、嫌われたのかと思っていたので」
「別に、おまえを嫌う理由なんてないだろ」
「そうですけど、電話でもそっけなかったですし」
「悪い、忙しかったんだよ」
「心配して損しました」
「なんの心配だよ?」
「いえ、別に」
「例の年下彼氏とはどうなった?」
「円満にお別れしました」
「そっか」
気のせいか、荒井さんの頬がゆるんだみたいだった。
「そういえば、前に俺の声がどうとか言ってたよな?
あれって、どういう意味?」
「意味って言われても・・・」
ここで本当のことを伝えたら、困らせるだけのような気がした。
もうすぐ離れることがわかっている相手と、つきあいたい人はあまりいない気がする。
でも、気持ちを伝えるチャンスは、もうないかもしれない。
「別に、おまえを嫌う理由なんてないだろ」
「そうですけど、電話でもそっけなかったですし」
「悪い、忙しかったんだよ」
「心配して損しました」
「なんの心配だよ?」
「いえ、別に」
「例の年下彼氏とはどうなった?」
「円満にお別れしました」
「そっか」
気のせいか、荒井さんの頬がゆるんだみたいだった。
「そういえば、前に俺の声がどうとか言ってたよな?
あれって、どういう意味?」
「意味って言われても・・・」
ここで本当のことを伝えたら、困らせるだけのような気がした。
もうすぐ離れることがわかっている相手と、つきあいたい人はあまりいない気がする。
でも、気持ちを伝えるチャンスは、もうないかもしれない。


