その部屋に明かりはついておらず、月明かりが窓から差し込んでいた。
その部屋の住民…嶺星雫は鏡の前に立っていて、激しく肌を掻きながらブツブツとつぶやいていた。
「肌が…肌が…。白くなりたい、白くなりたい…。紅愛菜が憎いっっ…」
そうずっと繰り返していた。何かに取り憑かれたかのように。
彼女の肌はもうボロボロだった。ずっと掻いていたからかところどころ血が出ている。
周りに人がいたら速攻で止めるほどの状態。しかし、残念なことに彼女は1人だった。
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