優雅が仕事に行って数分後、本を読んでいると、鬼頭先生と水谷先生が入ってきた。

「検査、行ける?」

「はい」



いつもなら車椅子だけれど、今日は水谷先生の提案で徒歩。




リハビリになるし、こっちの方がいい。



本を閉じてベッドを降りた。

最近は支えなしで立ち上がれるようになった。



歩くのも何度か支えに捕まるけど、ゆっくりだったら支えなしで歩ける。



「転ばないようにね」



鬼頭先生が言った。

私達は検査室に向かってゆっくりゆっくり歩きながら、話をする。



「お腹大きくなってくると、リハビリも、歩行も大変になりそうだね…」



水谷先生は苦笑いで言った。

まだ4ヶ月だからちょっと、ポコっとしてるくらいだから感じないけど、もう少し大きくなると大変なんだろうな…。



「そうですね…。」

「普段から病院内をチョイチョイ歩いてるの見かけるし、リハビリになってるから、回復も早いよな。無理しちゃダメだからな〜?」



鬼頭先生は苦笑いで言った。


「よし、着いたぞ〜。まずは脳外の方からだから、終わったらいつも心電図とるところに来なよ。」

「はーい」



鬼頭先生と別れて、水谷先生について行った。