ーピンポーーン


「はぁい」



優雅が仕事に行ってから5時間後の、11時。


いつものようにチャイムが鳴る。





のぞき穴を覗くと、冬乃さんと、護衛の組員さんたちがいた。


「こんにちは、冬乃さん、皆さん」

「こんにちは、葉月ちゃんっ」

「「「「「若姐さん、こんにちは」」」」」

冬乃さんは靴を脱いで、スタスタと中に入って行った。





「夕方の5時くらいにお迎えに上がりますと、姐さんにお伝えください」


「分かりました。気をつけて帰ってくださいね」




私が手を振ると、護衛の人たちは帰っていった。



私がインドア+日光が苦手なもんだから1日中家にいる。
話し相手に、と冬乃さんが毎日来てくれる。




リビングに戻ると、冬乃さんはいつものようにお昼ごはんを作り出していた。





「あら、今日ちょっと顔色悪いんじゃなぁい?」


「…そう言えば、優雅も言ってましたね…」


ちょっと体が重いのもあるし、数日前から吐き気はあるけど…。



「熱は?」



冬乃さんは自分の額と私の額を触って、熱がないか確かめる。


「あら、少しあるね…」


ちょっと横になってたら大丈夫ですよ。と言うと、心配そうに、そう?と首を傾げる冬乃さん。