「あぁ…あんたは知らないんだったな。桐生家の力を」
「桐生家の…」
それはつまり鬼ならではのというものなのだろうか。
「知りたいか?」
「…はい」
「…なら今後何があっても一切人間に関わらないと誓えるか?」
「それは…」
すぐにはいとは言えなかった。
人間の世界に戻る事ができない生活を続けたとしても、心のどこかでいつか一度だけでも戻れたら…と思っていたからだ。
私が返答に困っていると紫苑さんは小さなため息を吐いて視線を逸らす。
「そんな中途半端な気持ちのまま時雨の嫁になるつもり?それじゃあ鬼の王の妻として示しがつかない」
確かに紫苑さんの言う通りだ。
この一ヶ月、東雲珠々として過ごしてきたけれど、私に期待してくれる鬼たちのあの表情が忘れられない。
ふみさんも姫としての立ち居振る舞いを丁寧に教えてくれる。
そんな大勢の鬼たちを簡単には裏切れない。
ただの村娘から鬼の姫となる事で私だけの気持ちだけでは決められないのだ。
「桐生家の…」
それはつまり鬼ならではのというものなのだろうか。
「知りたいか?」
「…はい」
「…なら今後何があっても一切人間に関わらないと誓えるか?」
「それは…」
すぐにはいとは言えなかった。
人間の世界に戻る事ができない生活を続けたとしても、心のどこかでいつか一度だけでも戻れたら…と思っていたからだ。
私が返答に困っていると紫苑さんは小さなため息を吐いて視線を逸らす。
「そんな中途半端な気持ちのまま時雨の嫁になるつもり?それじゃあ鬼の王の妻として示しがつかない」
確かに紫苑さんの言う通りだ。
この一ヶ月、東雲珠々として過ごしてきたけれど、私に期待してくれる鬼たちのあの表情が忘れられない。
ふみさんも姫としての立ち居振る舞いを丁寧に教えてくれる。
そんな大勢の鬼たちを簡単には裏切れない。
ただの村娘から鬼の姫となる事で私だけの気持ちだけでは決められないのだ。


