黒の村娘といにしえの赤鬼

そんな事を思っていると上の方からこつこつと歩く音が聞こえてきた。
それは段々と近づいてきて、見張りは階段の方へ向かい、誰かと話しているようだ。


「ひゅ、日向様…!ここはあなた様が来て良い場所では…」


「…日向…?それって…」


昨日言ってきた鬼の事?

私はじっと階段の方を見つめると見張りを押しのけて半ば強引に入ってくる人物を見つめた。


「あ、あなたは…!」