けれど、知ってる。




「にいさま!!!!」


堪らず抱きついた私を引き剥がすこともせず、
ぎこちなく持っていった手で





優しく私の頭を、撫でる。


「…!!!


……はぁ。いいけど。」





実はとても優しいお兄ちゃん。







「でも、…どうして兄様がいるの??」



当初の予定では、舞踏会前日に
雲の国から
執事のじいじが来る予定だったのに。



どうして兄様???