家に帰るのに来た道を急ぐ。
ちょうど祭りの真ん中、住宅街に我が家はあるため、母も父もお祭り人間だった。騒ぐことが大好き、自分の地区が祭りの担当になると御輿の指揮は必ずと言って良いほど彼がとる。そんな反面教師に囲まれ家族の一員で僕だけが異色だった。
あんまり目立つのは好きじゃないんだ。
あー、やだ。
知り合いに会わないように田圃道まで遠回りしようかな。途中にある神社で一休みもありだなあ。
なんて、思っても早く帰りたいため賑かな路中を彷徨う。
六時を回ると暗くて、雑踏は祭囃子と人の声に溢れていた。
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