“リョウの機嫌が悪いって噂だぜ?”
“それって八つ当たりじゃね?”
────もしかして、リョウの機嫌が悪くなったのって私のせい?
私が緋月の姫だって黙ってたから……
俺の元とへ来いって言ってくれたのに拒絶したから……
だから雷神に命令して緋月を襲撃させたの?
まさか……違うよね。
……けど、時期的にそう考えるのが一番辻褄が合う気がする。
リョウがそんなことする訳ないって思っているのに、雷神とのことを疑っている自分も確かにいて。
もう、なにがなんだか分からなくなってきた。
“お前はもう俺の女じゃない”
頭から消し去ってしまいたいのに、リョウの最後の言葉が頭にこびりついて離れてくれない。
“俺んとこ来い”
────ねぇ、リョウ。
お願いだから違うって言ってよ。
お願い、だから。


