キミを奪いたい



私、クセなんか出したかな?


思い当たる節が無くて、首を傾げる。すると男の人はフッと笑みを深めながら応えてくれた。




「ジッと相手を見つめるとこ」

「……見つ、める?」

「あぁ。目合ってから一度も逸らしてねぇだろ、お前」

「……っ」




そう言われて、顔がカッと熱くなった。


すぐさま彼から顔を逸らすけど、今さら顔を逸らしたところでもう遅い。

それでも、図星をつかれて彼の顔を見つめていられるほど私の心は強くないから、逸らしたままキュッと唇を結んで黙った。