キミを奪いたい




「リョウ!」

「あやの」



勢いよく飛びついた私を、難なく受け止めてくれるリョウ。

抱きついたまま顔を上げれば、すぐ目の前にリョウの顔があって、


「会いたかった」と同時に伝え合う。





「リョウ……って、ちょ……!?」


話したい事が沢山あるのに、それを遮るようにヘルメットを被せられて一瞬前が見えなくなってしまった。



「話はあとだ」

「えっ!?ひゃぁ……!」


そう言ったかと思えば急に持ち上げられて、そのままバイクの後ろに乗せられる。

そして、みんなに挨拶をする暇もなくバイクが発進し、気付いた時にはもう倉庫を後にしていた。












「うわぁ……!」



何ここ。
すっごく綺麗……!



リョウに連れて来られたのは、倉庫から少し離れた場所にある結構有名な山の山頂だった。


広い展望台があるそこは、駐車場の近くにお土産が売っているお店やオシャレなカフェがあって、何度か雑誌やテレビで取り上げられているのを見たことがある。


割と地元なのに一度も行ったことがなかったから、行ってみたいなってずっと思ってたんだよね。



でも夜景を見るにはまだ昼間だから早すぎるような……