キミを奪いたい




「うそ……」


知らなかったのは、どうやら私だけだったらしい。

緋月のみんなだけじゃなく、鳳皇の皆さんも知っていたようで、リンちゃんなんてドヤ顔でピースしている。



「侑真……」

「……今日からお前を護るのは俺たちじゃない」




その言葉に、侑真たち幹部だけじゃなく、今まで護ってくれていた緋月のメンバーたち全員を見つめる。


目が合うとみんな笑いかけてくれて。

その見慣れた笑顔に安心するのと同時に、寂しさが襲ってきた。




「お前を護ることが出来なくなって寂しいけど、お前が大事な事には変わりない」

「……っ、うん」



いつも───いつも護ってくれた。

学校でも倉庫でも。


いつも誰かと一緒だった。



緋月を抜けてもたまに倉庫に遊びに来るし、学校でも会えば会話する。

完全に縁が切れる訳じゃない。


それなのに、なんでこんなに寂しい気持ちになるんだろう。




「これからも俺たちはずっと仲間だ」

「っ、うん……っ!」



緋月を抜けても私たちはずっと仲間。

今までもそうだったように、これからもそれは変わらない。



────ずっとずっと、みんなと仲間であり続けたい。