「あやの、ほら、もっと食べろよ!お前の送別会なんだから!」

「うっ……!」



テンションMAX瑠衣にいきなり唐揚げを口に突っ込まれて喉に詰まりそうになる。



「……っ、もう!いきなり突っ込まないでよ!」



噛んでる間に逃げていった瑠衣に大声で文句を言うけれど、酔っ払いの瑠衣は私の事なんてもう気にもせずどんちゃん騒ぎしている。


ほんと、誰の送別会だと思ってるんだろう。




「あやのちゃん大丈夫?はい、お茶」

「壱さん、ありがとうございます!」



ほんと優しすぎです、壱さん。


鳳皇の幹部である壱さんからお茶を受け取って、ゴクゴクと一気飲み。


はぁ……しんどかった。




「あやのちゃん、緋月抜けちゃったらもう倉庫に来ないの?」

「えっと……」



リンちゃんにそう聞かれて、返事に困ってしまう。


私は今日で緋月を抜ける。

ということは、明日からメンバーではなくなるということで、そんな安易に出入り出来なくなる。


先代の人達はたまに遊びに来たりするけど……