実は前回来てくれた時、リンちゃんに護身術を教えて貰ってたんだ。


リョウからリナさんの事を聞いた時、真っ先に思ったのが自分の身は自分で守る!だったから。


まさか自分から捕まりに行くことになるなんて思ってもなかったけど、きっと、リンちゃんに護身術を教えて貰ってたから勇気が出たんだと思う。


教えて貰ってなかったら……って考えるだけで顔面蒼白になっちゃう。




「あやのちゃん!まだまだ色んな護身術あるよ!教えよっか!?」

「えっ」


そ、それはちょっと……



「オイオイ。あやのちゃんにはもう必要ねーだろ。今日で緋月抜けんだから」

「あー、そういえばそうだった~。でも、あやのちゃん可愛いからいつ襲われるか分かんないじゃん」

「んなの早々ねぇだろ。リョウもいるし」

「そっか……リョウくんがいるもんね」



あーあ、と仕方なさそうに諦めてくれたリンちゃん。


正直、煌くんが止めてくれてホッとした。

だってリンちゃん、教えるのスパルタだもん。

リンちゃんは運動神経いいからすぐマスター出来るけど、運痴の私には教えて貰うの全部難しくて……


出来ればもうやりたくないかも……