キミを奪いたい




目が合うやいなや、無言で立ち上がったリョウ。

そのまま私の方へと歩いてきて、さっきまでなっちゃんが座っていた場所へと腰を下ろした。



「……」

「……」


どうしよう。リョウが近くにいる……



なっちゃんと同じ距離なはずなのに、全然ちがう。

リョウが近くにいるだけでこんなにも胸が高鳴るなんて……。


すぐ隣にリョウがいると思っただけで動悸が激しくなって、顔が火照ってしまう。



「あやの」

「っ、」



ビクッとした。

だって、リョウが急に触れてくるから。


恥ずかしくて俯いていた私の左頬に、リョウの指先がそっと触れた。


過剰に反応してしまった自分が恥ずかしくて顔を上げられずにいると、触れていた指先がそっと頬を撫で上げた。


「っ」


それに再び過剰に反応した時────




「────好きだ」




私の耳に、信じられない言葉が飛び込んできた。