「あ!あ~、なるほど。だから雷神からZeusに乗り換えたのか~」
「え?」
乗り換えた?
「雷神がZeusに負けたから乗り換えたんだよ。だって、強い方が次期若頭ってことだろ?」
「……あ」
そっか。そういうことになるんだ。
瑠衣の言ってることがやっと理解出来た。
彼女はリョウが次期若頭になるから乗り換えたんだ。
……でも、本当にそれだけの理由で乗り換えたの?
リョウのことが好きだからじゃないの?
チラッとリョウを見ると、リョウは眉をしかめてなぜか首を横に振った。
「アイツは“蓮見の次期若頭の婚約者”だ」
「……え? 」
リョウじゃなくて、次期若頭の婚約者?
「アイツは俺が蓮見に現れるまで“蓮見の次期若頭”である雷神の総長と付き合っていた。
善浪の娘が“次期若頭”と婚約することはもう何年も前から決まっていたことだ」
決まっていたこと……
「……じゃあ、リョウが後継者争いから身を引いたら……」
「本妻の息子である雷神総長が次期若頭になり、嘉波の娘が婚約者になるだけだ」


