キミを奪いたい



「じゃあ、アレは嘘か……?」

「……え?」



口元に指先をあて、テーブルを見つめながらそう呟いた侑真に幹部たちが首を傾げる。



「嘘って?」

「雷神がZeusに命令されて緋月を襲った件だ。自分のモノを奪われそうになっているのに、素直に命令を聞くと思うか?」

「あ」

「確かに」

「言われてみれば」



侑真の言う通りだ。

あの雷神の総長が素直にリョウの命令を聞くとは思えない。

二人の背後に“次期若頭”という後継者争いがあるなら余計に。



「雷神に命令?なんだそれは」

「……やっぱりな」



リョウの表情を見れば分かる。

命令したのはやっぱりリョウじゃない。



真実を知ってホッとした。

今までそれが気になって仕方なかったから。

気になりすぎて、Zeusの幹部さん───イズルくん?だったかな。尾行したこともあったし。