*客観的視点*
────遡ること数十分前、あやのがいた学校では緋月のメンバーたちがパニックに陥っていた。
本人から直接保健室にいると連絡をもらったのに、様子を見に来たらどこにも姿が見当たらなかったからだ。
「そっちはどうだ!?」
侑真の元へメンバーたちからひっきりなしに連絡が来る。
けれど、これと言って何の収穫もなく、空振りばかり。
あやのを探しているのは侑真たち幹部だけではなかった。
同じ高校の緋月のメンバーたちも手分けして学校中を捜索していたが、それでもなかなか見つからずにいる。
ここまで来ると、侑真の頭には別のことが浮かび始めた。
「……あやのは学校にいない」
それしかもう考えられなかった。
「颯太、校門に集めろ」
行動を共にしていた颯太を呼び寄せ、メンバーたちに一旦集まるよう指示させる。
ものの数分で集まったメンバーたちにあやのは学校外にいると告げ、自分たちも学校から飛び出した。


