キミを奪いたい



二人が去ったことでこの場に二人きりになった私と女の子。


なんとも言えない気まずい空気が流れて、

いたたまれなくなった私はおそるおそる女の子に話しかけてみた。




「あの……っ、」



そこまで言ったとき、



……え?



組んでいた腕が思いきり振り払われた。



「っ、」


一瞬、何をされたのか理解出来なかった。



……今、思いきり振り払われた、よね……?



今の今まであんなにも仲良しこよしを装っていたのに、誰もいなくなった瞬間こんな扱いをするなんて……





「着いてきて」



それだけ言って、私を放って先に歩き出した女の子。


態度も話し方もさっきと違いすぎて、このままついて行ってもいいのか迷ってしまう。


けど、今の私に選択肢はない。


だって、逃げようとしたところをこの家の住人に見つかってしまったから。


ついてきてと言うぐらいだから、私がここにいることを前もって知っていたはず。


もしかしたら、あの女の子が私を連れてきたのかもしれない。

今のところその可能性が一番高いよね。



うん。とりあえずついて行こう。