キミを奪いたい




……うん、誰もいないみたいだ。




意を決して、障子を数センチ開けてみる。



──と、次の瞬間、



「……え?……えっ!?」



目を疑った。



細長い隙間から見えたのは、部屋を見たときと同じぐらい衝撃的な光景で。

見間違いかと思って何度も目をシパシパさせた。



……み、見間違いなんかじゃない。

え?お庭に滝がある……?



開ける前はこんな立派なお座敷があるんだ、お庭も立派なんだろうなぁ……って軽く思ってたけど、まさか滝があるなんて……


想像を遥かに超えていて。

もう、開いた口が塞がらなかった。


っていうか、滝だけじゃなく、その滝水を受け止めている池がとんでもなく大きくて、


その中にその……噴水があるんだけど……


……うん、スルーしよう。



池の中に噴水がよく分からなくて、とりあえず考えないことにした。


今はここから出て行くことが先決だし。



これ以上開けたら想像以上のものが出てきそうな気がしたけれど、開けないことには外に出られないから、なるべくお庭は見ないようにして障子を開けた。