キミを奪いたい



背後には床の間。右に障子。
左と正面にはふすまがある。


出入り可能なのは考えるまでもなく障子とふすまなんだけど。



さて、どこから出ようか。

たしか、障子って縁側とか廊下にあったような……


だとしたら、廊下があるのは障子側ってことになる。



よし。悩んでいても仕方ない。

とりあえずここから出ないと!



グッとこぶしを握りしめ、障子に向かって歩き出す。



と、その時だった。




「っ、」




だれか、来た……?



微かに聞こえる足音。

それは不規則で。


すぐに足音が複数人なことに気付いた。




「……」


頭で考えるよりも先に足が動く。


けれど、視線は障子から逸らすことは出来なくて。


ジッと障子を見つめたまま、まるで泥棒のように忍び足で布団へと後退していく。



そして、踵がそっと布団の端に触れたとき、


障子の右端に数人の人影が映り込んだ。