キミを奪いたい




「………」


私を見つめる鋭い双眸。

それが好意ではなく敵意に近いことぐらい鈍い私でも分かる。



……やっぱりこの前気付かれてたんだ。



あの時、一番近くにいたのはナギサくんだった。


ウィッグとメガネをかけていても、リョウのように目ざとい人にはすぐに気付かれてしまう。

そう思ってとっさに顔を隠したけれど、どうやら手遅れだったみたいだ。


あのとき、緋月の姫だと気付いたからこそここに来たのだろう。


でもまさか、家に来るなんて……。

そりゃリスクが少ないのは倉庫より家だけど……。

わざわざ倉庫から家まで尾行してきたってことだよね?

そこまでして私に言いたいことってなんだろう……。


そう疑問に思いながら、何言われてもいいようにとりあえず身構える。





「───ねぇ、リョウと何かあるの?」

「っ、」




けどまさか、直球で来るなんて思わなくて、

分かりやすく動揺してしまった。