リョウがキスしてくれるのも、今日呼ばれたのも、きっと酔っていたから。
じゃないと私を呼ぶなんて絶対にありえない。
明日になれば、きっと忘れてる。
「────あやの」
それでいい。
リョウにとっても、私にとっても。
だから今だけは。
────今だけは、この腕に抱きしめられていたい。
「あやの」
今だけで、いいから。
「……んっ」
息継ぎの暇もなく何度も何度もキスを繰り返しながら、リョウに導かれてゆっくりと後退していく。
トンッと背中がビルの壁に当たったのを合図に唇が離されたかと思えば、それはただの息継ぎにすぎなくて。
互いにうっすらと目を開けたまま角度を変え、またキスを繰り返す。
────あぁもう、クラクラする。
それがリョウに翻弄されているせいなのか、お酒のせいなのかどちらかは分からないけれど。
とにかく、リョウのせいってことには違いない。


