キミを奪いたい




「リョウ、怪我してるの?大丈夫?」



リョウと付き合ったのはほんの短い間だったけど、怪我しているのを見たことはなかった。


侑真たちからもリョウは強いって聞いてたし。

だから、こんなも息を切らすほど苦戦するなんて思ってもいなかった。



「もしもし!?リョウ!?」

『……』

「リョウ、返事して!」



なんで何も言わないの?
もしかして力尽きて倒れてたりしてないよね?



スマホを持つ手が震える。


どうしよう……どうしたらいいの?



「リョウ!?」


電話越しに呼ぶことしか出来ないのがもどかしい。

出来ることなら今すぐリョウの元へ行って手当てをしてあげたい。

リョウに、会いたい。


そう思ったのと、ほぼ同時だった。






『────逢いてぇ』