「……ふぅ」
車が見えなくなるまで見送って、見えなくなってからマンションの壁に背中をゆっくりと預けた。
一人になった途端頭に浮かぶのは、最後のリョウの姿。
リョウ、大丈夫なのかな?
怪我してないかな?
もしかしてやられちゃったってことは……
嫌な光景が脳裏を過ぎって、すぐさまフルフルと頭を振ってそれを消し去る。
みんな、リョウは強いって言ってた。
だから、大丈夫。
────大丈夫。
そう思っていても、心配なものは心配なわけで。
でも、だからといって一人でさっきの場所へ戻るなんてことは出来なかった。
私がリンちゃんみたいに強かったら良かったのに
……
そうしたら、加勢してリョウの負担を減らしてあげられたかもしれない。
……なんて、現実的ではないことを考えながら身体を起こし、重い足取りでマンションへと入った。


