キミを奪いたい



これが鳳皇でのリンちゃんの姿。


関東のトップ、鳳皇の幹部をも凌ぐ強さを持つという鳳皇の妃、“鳳凰妃”


噂では聞いていたけど、目の当たりにした今、それが真実なのだということを実感した。







「な、何なんだよテメェは!」

『何ってただの通行人だけど?』



仲間を倒されて動揺しているのか、よく分からない質問を投げかけてきたもう一人の男。

明らかにリンちゃんを見て怯えていて、倒された男みたいに突っ込んでくる気配はなさそうだけど……。



『用ないんならもい行ってもいい?』

「は?」

『なに。まだやるんなら相手になるけど』



スッと細められた双眸に分かりやすく身体を震わせた男。

怖いのなら突っかかってこなければいいのに。