キミを奪いたい



「まぁ、雷神ぐらい自分たちの力で勝ってやるけど」



そうだよね。

緋月は鳳皇と同盟を組んだからってそれを利用するなんてことはしない。


何なら、負けそうになったとしても助けを求めないと思う。

緋月はそういうチームだ。




「あやのちゃん、今から下でプロレスするから見に来て!」


幹部室のドアから、ひょっこり顔を覗かせて手招きしてくるリンちゃん。


侑真に視線を移せば、コクンと頷いてくれて。


「うん!」と返事をした後、リンちゃんに駆け寄って行った。








「俺、もうダメだ……」

「俺も……」

「強すぎだろ……」



喧嘩だけじゃなく、プロレスまで強いリンちゃんにコテンパンにやられていた緋月のメンバーたち。


だけど、そのおかげというか、そのせいというか、終わる頃にはリンちゃんのファンが急増していて、中にはリンちゃんを「神!」とまで崇めている子もいた。


何はともあれ、緊迫した緊急集会はいつの間にか緋月と鳳皇の交流会になっていて。


最後にはみんな笑顔で帰って行った。