キミを奪いたい



「あやの、送っていく」

「ゆ、侑真、」

「ごめんな。少し頭整理したい」

「……うん。わかった。ごめんなさい」




そう言われてしまえば何も言えなかった。



ソファーから立ち上がった侑真に続いて、私も立ち上がる。


瑠衣たちは残るらしく、立つ素振りすら見せず、座ったまま「またな」と挨拶してくれた。


唯一、一階までお見送りをしてくれたのはなっちゃんで。

なっちゃんは気を使って最後まで笑顔を見せてくれた。















「送ってくれてありがとう」


バイクから降りて、ヘルメットを侑真に渡す。



「また連絡するな」

「……うん、わかった」



ポンと頭を撫でて微笑んでくれるけど、いつもの侑真の笑顔じゃない。



……そうだよね。

そんなすぐに理解出来るほど簡単なものじゃないって、私でも分かる。


雷神の提案のこともそうだし、私がZeusと繋がっていたということを知って混乱しているんだろう。