キミを奪いたい



「……」

「……」



座ったものの誰も何も発しようとはせず、気まずい沈黙が続く。

もしかしたら私が話すのを待っているのかもしれない。


そう思った私は、意を決して口を開いた。



「あの──」

「なんでZeusのやつと一緒にいたんだ?」



タイミングが悪かったのか、侑真と思いきり被ってしまった。

グッと言葉を詰まらせると、侑真は目でどうぞと訴えてきたから、もう一度口を開く。



「……前回病院に来たとき、中庭で彼のお母さんとぶつかったの」

「……」

「それで、今日、お母さんが私を見かけて声かけてくれて、時間があるなら中庭でお茶しようって」

「それで、やつとなんで正面玄関にいたんだ?」

「そ、それは……」



お母さんが私とリョウが友達と勘違いしてて、送ってあげてって言ったから……


なんて、そんなこと言ったら、なんで勘違いすることになったんだって聞かれそうだし……


どうしよう。