キミを奪いたい





「じゃあ俺は帰るな」

「……うん、ありがとう」



着いたのは家ではなく、緋月の倉庫だった。


理由は分かっている。

さっきのことを私から詳しく聞く為だろう。




お兄ちゃんは私たちを降ろすと、車から降りることなく帰っていった。

勘のいいお兄ちゃんのことだから、私たちの間に何かあったことを察したんだと思う。



「あやの、行こ」


なっちゃんに促され、二階にある幹部室へと歩き出す。

侑真たちはすでにこの場にはおらず、先に幹部室へと行ってしまった。








「あやの、座って」



部屋に入ると、三人はすでにソファーに座っていた。


ソファーはテーブルを挟んで向かい合わせに設置してあり、L字と三人がけソファーの二種類。


侑真はいつもL字の方で、瑠衣と颯太は三人がけソファーに座っている。


だけど、今日は三人がL字ソファーで、私となっちゃんが三人がけソファーだった。