キミを奪いたい




「別に何も」

「じゃあなんで一緒にいるんだよ!」



同じく歩いて隣までやってきた瑠衣が、淡々と応えたリョウに即座に噛みついた。


それによって、周辺にいた人たちの視線が私たちに集中する。


さすがに病院玄関で喧嘩するのはまずい。


そう思ったのは私だけじゃなかったらしく。



「あやのに近づくな」



そう一言告げた侑真は踵を返し、すぐ後ろにいたなっちゃんに「あやのを頼む」と言って先に歩き始めた。

その間、侑真は私に言葉をかけることも、見ることもしなかった。





怒ってる、よね……



当然だ。

敵対しているチームのトップと一緒にいたんだから。