キミを奪いたい



「……」

「……」



最後の最後に目が合うなんて思ってもいなかった私は、最大限に目を見開いてリョウを見つめた。


ハッと我に返ったのは、リョウの指先が私の左頬に触れたから。



「顔色良くねぇな」

「……っ、」



今の今まであんなにも素っ気なかったのに、なんで急にこんなことするの……?



心の中ではそう思っているのに、頬に触れた手を拒絶するという選択肢は私の中にはなかった。

むしろ、もっと触れてほしいだなんて、自分勝手なことばかり思っている。







────あぁ、そうか。


リョウに触れられて自覚した。


私はまだ、リョウのことが好きなんだと────