キミを奪いたい




え、嘘だよね?

リョウが今からここに来るの?


そ、それはダメだよ!

この前もあんなに気まずかったのに、また会うだなんて……

私、そんな鋼の心臓持ち合わせてない……!




「あの、私そろそろ帰ります!」



さすがにリョウも私と顔を合わせたくないだろうし、

私もお母さんと世間話するぐらいには親しくなってしまったから、リョウと会ったら簡単には帰れなさそう。

というか、帰らせてもらえなさそう。




「帰るならリョウももうすぐ来るし、玄関まで送らせるわ」

「え、そんな悪いです!」



送ってもらうなんて余計に気まずい!



「友達なのにそんな遠慮しないの!」



いえ、息子さんとは友達じゃ……

とは言いづらく、なんて断ろうかとしどろもどろしていたら、



「なんでお前が……」



すぐ傍から困惑した声が聞こえた。



……もうダメだ。

と諦めたのはリョウの声を認識してすぐのこと。