「どうだ?手を組まねぇか?」
お願いしている立場だというのに、なんでこの人はこんなにも偉そうなんだろう。
要は、自分たちだけではZeusに勝てないから緋月を味方にして潰そうってことでしょ?
それなのに、まるで立場が反対かのような言い方。
……っていうか、それよりも。
侑真はなんて応えるつもりなんだろう。
まさか、雷神と手を組むとか言わないよね?
そんなの嫌だよ。
雷神と手を組んでZeusを潰すなんて……
「それ、俺たちにメリットはあるのか?」
スッと目を細め、相手の出方を窺う侑真。
そんな侑真に笑みを一つ零した雷神総長は、
「今後一切緋月に手を出さないと誓おう」
何故か得意げにそう言い放った。