「言わせなくてもお前らならもう掴んでんだろ?」
どこまでももったいぶる男に、瑠衣が「お前な!」と声を荒らげる。
けれど、侑真はそれを無言で制し、口角を上げながら口を開いた。
「────“雷神の元姫”、か?」
ゆったりと放たれたその言葉にグッと息が詰まった。
“雷神の元姫”
それだけで侑真が何を言いたいのか理解出来た。
“自分たちの姫をZeusに取られたから手を組みたいんだろう?”
侑真が言いたいのはきっとそれ。
もっと簡単に言うとこうだろう。
“リョウに彼女を取られたから取り返したいんだろう?”
けど、それをハッキリ言わないところが嫌味っぽいというか、挑発してるというか。
「よっぽど殺り合いてぇらしいな」
案の定、怒りを露にした雷神総長。
再び二人の間に火花が散ったけど、すぐに雷神総長の方が引いて終息した。


