「そう殺気立つなよ。別にお前らを潰しに来たわけじゃねぇから」
……潰しに来たわけじゃない?
じゃあ、なんの用で来たの?
「どういう意味だ?」
静まり返った倉庫内に異変を感じたのか、いつの間にか侑真が戻ってきていた。
私の横を通りすぎ、倉庫の扉に持たれかかっている雷神の総長らしき男の元へゆったりとした足取りで近付いていく。
数メートルの位置で対面したとき、男はそっと身体を起こし、真正面から侑真と向き合った。
その瞬間、二人だけではなく、倉庫内全体がピリピリとチリついたのを感じた。
「……」
「……」
緋月と雷神。
両者の睨み合いが少しの間続く。


