キミを奪いたい



「となり」


ポンポンとすぐ隣を叩かれて一瞬ためらう。

だって、あまりにも近すぎるから。


けど、期待を込められた目で見られたら断るのも悪くて、意を決して隣に腰を下ろした。


座ってからチラッと横目でなっちゃんを窺うと、へへっと嬉しそうに微笑むなっちゃん。


そんななっちゃんに小さく微笑み返せば、なっちゃんの向こう側にいた瑠衣と目が合って、にやりと意味深に笑われた。


久しぶりに会った なっちゃんの手前、いつもみたいに責めることも睨むこともできないから、あとで思う存分仕返しすることにした。



「あーちゃん、体調どう?大丈夫?」

「あ、うん。大丈夫だよ。だいぶ良くなった気がする」


みんながお見舞いに来てくれたおかげだね。



「なっちゃんは最近戻ってきたの?」

「うん、そうだよ。三日前ぐらいかな」

「そうなんだ!今はどこに住んでるの?」



確か、なっちゃんが引っ越して二ヶ月もしない間に新しい人が引っ越して来た。


今もまだ住んでいるはずなんだけど……。