「…………」
すぐそこではアップテンポなノリノリの曲で踊りを楽しんでいる人たちがいるというのに、この場はまるで別世界のように冷えきっている。
その原因は間違いなくリョウで。
三人は仲間な筈なのに、まるで敵と遭遇したかのような空気に包まれている。
「───なんでここにいる」
その何とも言えない空気をぶち破ったのは、この場の支配者であるリョウだった。
「っ、」
ピリッと空気が揺れたのを感じ取ったのは、きっと私だけじゃないはず。
さっきよりも明らかに増したリョウの殺気に、空気がさらに凍りついた。
……なんで、なんでそんなにも怒っているの?
その疑問は、その後リョウから吐き出された言葉ですぐに解けた。
「───なんで緋月の女がここにいる」


