キミを奪いたい



そんなことを分析していると、突然男の子が私の手をグイッと引っぱってきた。



「んー、じゃあ上に行こっか」

「えっ!?あ、あの……っ!」




ここに来てようやく大きな声が出たけれど、男の子は「ん?」と返事をしただけで止まってはくれない。


これじゃあさっきと同じで無理矢理連れて行かれてしまう。今度こそ抵抗しなきゃ。


そう思って、さっきよりも強く足を踏ん張った、そのとき。




「───イズ?なにしてんの?」





背後から突然声をかけられ、またもや体が跳ねた。


その呼びかけは自分に向けられたものではなかったけど、不意に声をかけられれば驚くのは当たり前のことで、なにも考えず反射的に振り返ってしまう。



「っ」



な、なんで……







目を疑った。


だって、私の後ろにいたのはリョウがZeusのトップだと紹介した、あの可愛らしい容姿をした男の子だったから。