とりあえず歩いてみることにしたものの、そもそもここがどこかもわからないのに家に帰れるはずがなかった。海沿いの道を帰れそうな方向に歩いて見たけど、一向に景色は変わらない。

「やばいよ…本当に早く帰らないと、お父さんに怒られる。」

太陽は完全に沈んでしまい、辺りはもう真っ暗になっていた。ここら辺はかなり田舎のようで、街灯は1つもないし、家すら見つからない。私が住んでいるのは都会だから、かなり遠くまで来てしまったようだ。

「どうしよう…ここどこ…どうやって来たのかもわかんないのに帰れるわけないじゃん…」

半泣き状態である。

私なにか悪いことしたっけ…
ごめんなさい神様なんでもしますからお家に帰してください!!!

心の中で必死に謝りながらただひたすら真っ暗な道を歩き続けた。