春はすぐそこ。


「今日はママが許してくれそうにもないから、ヨシカズ君がもう少し大人になったらお姉さんとお出かけしよう?その時まで待てる?」

「うん、」

「それじゃあ、これ、私の電話番号。無くさないでね?もし、無くしちゃったらこの近くのお花屋さんで働いてるから。」

センターに適当に置いてあったメモに番号を書いて渡した

どうせ覚えていないだろうし、すぐに捨ててしまうだろう

だから名前は書かなかった

「じゃあね、」

「バイバイ」