ラブ・マスター? 【ラブレッスン番外編】

『歩…やっぱり伊東主任の事まだ気になってる?

食事中も何か考え込んでたわよね』





割とリーズナブルな個室ダイニングで飯を奢ってもらった帰り道、由宇に言われてギクリとした。





「由宇はちゃんと気を付けるって言ってくれたし、伊東ってヤツなんてもう気にしてないよ」





『そう?だったらいいんだけど』





そんな話をしながら気づけば由宇の家の前。





伊東ってヤツの事よりも、頭から離れないのは部長の事。




『送ってくれてありがとう』




そう言った由宇を抱き締めた。





「ちょっとだけこうしててもいい?」





答えの変わりに背中に手を回して答えてくれる。




今こうして由宇に触れていられるのは部長じゃなくて俺なのに。




部長との過去に嫉妬してしまうのは、

こんなにもまだ不安なのは、



由宇とまだカラダの繋がりが無いからなんだろうか。




会う度にキスはする。




由宇とのキスはいつも満たされる気分になれる。