少し、はにかんだ笑みを浮かべて映る写真。
胸元のポケットにはあのしおりが挿し込まれていた。
俺と半分ずつにする前のしおり。
間違いない。
「この人だ…」
自然と口からそんな言葉が零れ落ちていて、指で名前をなぞっていた。
“遠藤 由宇”
ずっと知りたかった彼女の名前。
由宇って言うんだ。
『何?いたの?でも卒業してんなら会えないじゃん。見つけてどーすんの?』
隣でマサがアルバムを覗き込みながら声を掛けて来る。
マサに付き合ってもらってなんだけど、やっと見つけた由宇さんの顔を、写真とはいえあまり見せたくなかった。
すぐに閉じて、アルバムの後ろのページをめくって住所録を見る。
俺の住んでる町の隣の町の住所が由宇さんの住所だった。
丁目や番地を暗記してすぐにアルバムを閉じて先生に返してお礼を言った。
そしてそのまま職員室を出る。
胸元のポケットにはあのしおりが挿し込まれていた。
俺と半分ずつにする前のしおり。
間違いない。
「この人だ…」
自然と口からそんな言葉が零れ落ちていて、指で名前をなぞっていた。
“遠藤 由宇”
ずっと知りたかった彼女の名前。
由宇って言うんだ。
『何?いたの?でも卒業してんなら会えないじゃん。見つけてどーすんの?』
隣でマサがアルバムを覗き込みながら声を掛けて来る。
マサに付き合ってもらってなんだけど、やっと見つけた由宇さんの顔を、写真とはいえあまり見せたくなかった。
すぐに閉じて、アルバムの後ろのページをめくって住所録を見る。
俺の住んでる町の隣の町の住所が由宇さんの住所だった。
丁目や番地を暗記してすぐにアルバムを閉じて先生に返してお礼を言った。
そしてそのまま職員室を出る。

