由宇さんの利用してた定位置に先に俺が座って、隣に座るように目で促した。




少しためらう素振りを見せてから、俺との間を空けてハンカチを敷きその上に座る。





不自然にギクシャクしてる由宇さんに俺は気づかないフリをして話しかけた。







「由宇さん、部長とは会う時間とれてますか?」





聞きたくないけど聞きたい二人の状況。





二人はどこまで進んだの?




こないだ俺が言った事、まさか実践なんてしてない?




心の中で沢山問いただしながら答えを待つ。





由宇さんは俺を見もせずにため息を吐きながら呟いた。






『今は無理よ。知ってるでしょう?新プロジェクトの企画で忙しいって。

毎朝、顔合わせてるだけよ』






「そう、ですか」







本当に?





俺には言いたくなくて嘘ついてるってわけではない?





黙々と弁当を食べる由宇さんはとても無表情でそれ以上聞く事は出来ない雰囲気だった。