ラブ・マスター? 【ラブレッスン番外編】

少しでも思い出から気を逸らしたくて出た言葉が「これ…あのしおりですよね?」って聞いた俺。



お父さんの形見のしおりを持ち出したって全然話逸らせてないじゃん!




俺、由宇さんの前だとやる事全て裏目に出てる気がしてきた…。




『ええ。その頃はちゃんと四葉のクローバーだったのよ

秋にね中学生が受験前のオリエンテーションに来てたのよ。

その時に来てた中学生に半分あげたの』





あれ?ちゃんと逸らせた?ホッとしたのも束の間で、由宇さんの言葉に胸がドクンと音立てた。




オリエンテーション、中学生、半分にしたしおり………






ドクドクと全身が波打つ。




由宇さんが言ってる中学生って俺の事だよ。




口から出かけた言葉を寸前で止めてどうしてしおりを半分にして渡そうと思ったのか聞いてみた。